ゴジラ-1.0
『ゴジラ‐1.0』の映画が大ヒットして、本年度の視覚効果アカデミー賞まで取った。
主人公が放った言葉に「ゴジラ撃退において絶対に人は死なせない!」と言いながらも、自分がゴジラの誘導のための役を買って出て、第二次世界大戦待末期に造られた❝雷電❞に乗り込む。この戦闘機は、前翼型で400ノット、時速740キロの局地戦戦闘機である。形も変わっているが、脱出機能が付いている機種である。ゴジラをフロンガスの泡で包み、深海に沈める作戦だ。
それぞれの人間模様があるが、ポイントは「命」。人が生きる命が根底にあるように思う。戦後の街をゴジラが容赦なく踏み壊していく。戦後の復興に全力投球の市民の思いはどうなるのか。第二次大戦で多くの将兵が亡くなった。だから、今回のゴジラ作戦では一人も死なせないと決意を新たにあらわにした敷島。原爆を広島・長崎に落したアメリカ。アメリカはこのゴジラを見て何を思っただろうか。落とす側と、落とされる側の双方の主張を聞いてみたい。ゴジラの出現は、ビキニ沖の水爆実験が原因だ。架空のゴジラだが、日米関係の根底には必ず影響させている。今回のゴジラの映画を見たアメリカ人は何を思うだろうか。