夏が過ぎ、少し寂しげな時期になると思う浮かぶ俳句がある。
「鐘つけば銀杏散るなり建長寺」
夏目漱石のものだ。銀杏が散っていく様子から、これから冬を迎えるんだな、という気持ちを表現した句なのか。
正岡子規の
「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」
の句は漱石の句がもとになっていると聞いたことがある。漱石が季節をしみじみと感じているのに対して子規の句は少し面白い。柿を食べながら、鐘の音を聞いている。まさにミスマッチ。
新しいことを考えたり、実行しようとするときは、これほど大胆になれるだろう。
正岡子規はある意味凄い!!と思うのは私だけだろうか。